架け橋

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2024年9月   元気いっぱいの息子!

2024年9月  架け橋
元気いっぱいの息子

 息子は今年40歳になるダウン症です。生誕時、医師から16歳ぐらいまでしか生きられないと告げられ、とても悲しくてなかなか立ち直れない日を送っていました。そのうち医学も進み、あらゆる病気が完治していく中、息子も告げられた倍以上の年齢に達しとても元気です。
2~3歳までは、入退院を繰り返していたのですが、4歳頃保育園からプールに連れて行って頂き、それまで1番怖がっていた水に徐々に慣れてきたので、そのままプール教室に通い始めました。小学校3年生ぐらいまで通って、すっかり水の中を楽しそうにもぐったり泳ぃだり、プールの底に落てる物を拾ったとコーチに渡し、褒められるととても嬉しそうにしていたのを思いだします。それが息子の体力作りに役立ったのでしょうか、40歳の今になるまで、熱を出したり、ベッドで寝込むと言った事は私の記憶にはありません。
食べる事が大好き、毎週土曜日には、DVDレンタルに一人で出かける事が、1番の楽しみになっている息子。現在グループホームと作業所の往復の毎日、週末に自宅に帰って来る事が、本人と親である私達の楽しみにしている生活がいつまで続くかわかりませんが、元気で楽しい毎日が過ごせますように自分達も体に気をつけて頑張りたいと思っています。

三木市手をつなぐ育成会 土井美恵子


2024年10月  「娘と30年」

2024年10月    架け橋
「娘と30年…」

 この7月で次女の葵美香も30歳になりました。先輩のお母様方からしたらまだまだと仰かもしれませんが、私にとっては一つの節目に到達したような気持ちになっています。
娘は2歳児健診で発達の遅れを指摘され(のちの診断で重度の知的障がいをもつ自閉症と判明),その後は児童相談所、のばら学園、地域の仲良し学級、青陽西養護学校、青陽須磨支援学校と療養と合わせて日々の送迎、親の会、PTA活動への参加と目まぐるしく動き回ってきました。
 その間夫の母がアルツハイマー型認知症を発症し、ダブル介護状態になり何かと大変でした。義母は夕方頃から留守番をしているお宅から自宅へ帰ると言って止めても飛び出してしまうので、娘を置き去りにして捜し回ることも頻繁にありました。
 その頃ちょうど娘の卒業後の進路のことと重なり、自分の難聴やアレルギ―など更年期障害の病状に悩まされたりと散々でした。
 娘が現在も通っている玉津むつみの家に通所する事が決まった頃、義母の状態も思わしくなく、とうとう娘と押し合いになり転んで怪我をしてしまいました。自宅での介護は8年ほどでしたが、私も限界を感じて安心すこやかセンターに相談に行き、特養ホームの入所を希望すると程無く決まり、義母に対しては申し訳ない気持ちもありましたが、そちらに入所してもらい現在に至っています。
 娘は、玉津むつみの家に毎日元気に通い、行動支援のサービスを受けヘルパーさんと公園を散歩したり、お風呂に入ってきたりと落ち着いて過ごしています。幼少期に多動やパニックに悩まされていた事を思うと信じられないような気持ちになります。
 私自身は娘の留守中に近くのデイケアで週2~3回程度老人介護の仕事をするようになりました。
悩みや愚痴を聞いてくださる先輩や友達にも恵まれ、適切なアドバイスを受ける事で今は少し落ち着いた暮らしが出来るようになれたのだと思っています。
 これからは親なき後を思い娘の自立への道を模索しつつ、不安な気持ちに負けないように頑張って行かねばなりませ

神戸市自閉症協会 岡崎美香子


2024年11月  障害のある人への感謝とお返し

2024年11月  架け橋

障害のある人への感謝とお返し

 長男英行は元々双子でしたが、1歳前にひとりっ子になりました。人の命は儚いものだと痛感してからの私の判断基準は、両親の口癖でもあった「それぐらいじゃ死なへん」になりました。長男と過ごしていくうちに「子どもにとっての親とは」「親にとっての子どもとは」「欲とは」「自己満足とは」「障害とは」「人間とは」等々考えることが多く、私自身の半生を見返す機会にもなりました。それからは長男や障害のある人に対し、多くのことを教えてもらったことへの感謝とお返しの日々になりました。
ある時、親以外の人との経験を積ませたいと思いガイドヘルプ利用をある事業所に申し込んだところ「野田さん(親=私)は困ってないから、もっと困っている人(親)に利用してもらいたい」と断られたことがありました。福祉サービスを利用するのは親が困っているから?本人に必要なサービスだからじゃないの?と思った私でした。今でもそうなのでしょうか?本人にとって必要なサービスだから利用できる福祉制度であってほしいと強く願います。
また家族は「障害の世界」だけにとどまらず、仕事や趣味等でいろんな世界に所属してもらいたいと思います。障害のある人や福祉の世界を多方面から見ると、見え方も違ってくると思います。といっても、所詮人間の行動範囲なんて狭くて知れてる、と私の人生の師匠が言ってましたが。

なごみの里 野田美千代

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